小規模宅地の特例の適用要件とは
自宅(特定居住用宅地等)を相続する場合、小規模宅地の特例を受けることのできる対象者について、下記にて解説いたします。
配偶者、配偶者以外の同居の親族、配偶者や同居親族以外の親族、それぞれが被相続人から相続を受けた場合を考えて見ましょう。
※このページでの特定居住用宅地等とは、「被相続人の宅地等」としてご説明いたします。
1.配偶者が相続をした場合
配偶者が被相続人の宅地等を相続した場合、この小規模宅地の特例を無条件で適用することができます。
2.配偶者以外の同居の親族が相続をした場合
配偶者以外の同居の親族が被相続人の宅地等を相続した場合、相続税の申告期限日までこの土地を所有、また居住を継続した場合に特例を適用することができます。
3.配偶者や同居親族以外の親族が相続をした場合
配偶者や同居親族以外の親族が相続をした場合には、相続や遺贈により宅地を取得した年月によりその適用要件が異なります。下記にその条件を示します。
(i)宅地の取得が平成30年3月31日以前の場合
・相続開始前3年以内に居住していた家屋が、自己又は自己の配偶者の所有する家屋以外の家屋であること
(ii)宅地の取得が平成30年4月1日以後の場合
・相続開始前3年以内に居住していた家屋が、自己、自己の配偶者、三親等内の親族又は特別の関係がある一定の法人の所有する家屋以外の家屋であること
・相続開始の時において自己の居住している家屋を相続開始前のいずれの時においても所有していたことがないこと
条件を満たしていても小規模宅地の特例が適用外になるケース
以下のような状況に当てはまる場合、上記の条件を満たしていても、小規模宅地の特例を受けることができない場合があるので注意しましょう。
- 相続人が老人ホームに入所した場合
- 二世帯住宅に住んでいた子供世帯が、転勤などで家族全員が転居していた場合
このように、小規模宅地の特例を受けるには、様々な条件があります。条件に当てはまるか、否か判断が難しいと思われる方もいらっしゃると思います。小規模宅地の特例の活用について、少しでもご不安ことがございましたら、お気軽に大阪相続税申告相談室にご相談ください。